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オムツチャレンジ!

オムツが教えてくれること | いっぺん死んでこい〜女医NOBUKOのブログ〜

動画を観て暢子さんのブログを読んで、やろうやろうと思いつつも皮膚トラブルやら余裕がないやらでできてなかった「オムツチャレンジ」。先月実行してから少し時間が空いてしまったけど、体験したことをまとめてみました!

 

「オムツチャレンジ」とは?(ざっくりいうと)オムツを履く体験をして、自分が何を感じるかを知ること。(オムツに排泄できてもできなくてもいいし、履こうとしたけど履けなかった、でもいい。とりあえずチャレンジしてみようという企画。)

女医JOYプロジェクトの動画の中では「災害時の避難所などトイレに行きづらい状況で、トイレを我慢する・水分を控える→熱中症や脱水になる」というような悲しい事態があり、トイレに行きづらい状況下でも使えるひとつの手段である「オムツ」を体験しておくことで、「どんな心理的なハードルがあるのか」「どうやったらそのハードルが下げられるのか」を考えるという目的も話されていました。

また、加齢などでトイレでの排泄が難しくなってきた時、「オムツ履いてよ!」の一言で済ませていいのかという問題提起も。今までできていたことができなくなって、オムツを履くというのは自尊心が傷つくもの。また、認知症などで履くこと自体の抵抗はなくなっていたとしても、不快感はわかるもの。オムツでの排泄がどんな感じか知っておくことで、自尊心を傷つけてしまうことを減らせるかもしれません。

※チャレンジはやっぱりハードルが高いという方も、上記の動画を観るだけでも気づきがあるのでおすすめです!

 

前置きが長くなってしまいましたが、体験談に入っていきましょう。今回私が使用したのは、ドラッグストアで購入したこちら↓

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3枚入りの履くタイプ(テープタイプでない)のオムツ。吸収2回分。

 

【 履く 】

履くことにはあまり抵抗なく(少し眺めたけど)割とすんなり履けました。オムツを履いた状態でスキニージーンズが履けるかも試してみたけど、問題なく履けました。見た目は(若干ふっくらするためか)逆にヒップアップした感じに。

※履き心地

お尻部分が若干ぶかぶかというか余裕がある感じだったけど、決して履き心地は悪くなく、家事しながらだと履いてることを忘れるくらい。

厚みがあるためか普通の下着より温かかったので、夏だと「熱がこもりやすく蒸れが気になりそう」と思いました。

 

大きい方をする勇気はなく、排尿のみ2回(1回につきオムツ1枚)チャレンジしました。

【 排尿1回目 】

オムツは寝たきりの人が使うことが多いこともあり、まず寝たまま排泄できるかチャレンジ。

水分たくさん取って、尿意が限界ぐらいまで高まったところで横に!

ただ、排泄しようとすると尿意が嘘のように引いてしまい中々出ず。

出ないので、そのままゴロゴロしながら映画観ること30分。

本当に限界まで達したのか、うつ伏せで少し出た。けど、仰向けになるとやっぱり出ない。そこからさらにゴロゴロしてたら仰向けでもチョロチョロ出て。でも、漏れるんじゃないかという不安と腹圧のかけ方がいまいちわからず、勢いよく全部は出せず終了。

その後、さらに時間が経過したところで仰向けでも出せたけど、腹圧のかけ方がいまいちわからず、やっぱりチョロチョロしか出せず。

【  1回目排尿後  】

少ししか排尿しなかったので、しっかり吸収されてそこまで湿っぽさはなく。でも、やっぱり蒸れる感じと生温かさがあって少し気持ち悪く、ずっとは履いていられませんでした。

出し切れなかった分をトイレで排泄した後に脱ぎました。

 

排尿2回目

家事をしている時に着用し、立って作業している時に尿意を感じたのでそのまま排泄。立った状態だと横になっている時と比べたら出すのは簡単で、漏れないか少し不安はあったものの出し切れた。

【  2回目排尿後  】

しっかり出した分、自分の尿の重みでオムツが下に垂れ下がる感じあり。立ったまましたため、下の方にだけ尿が溜まってしまい(オムツ全体に行き渡らない)確認したところ吸収し切れず水溜りが。ジャージだったから問題なかったものの、ピッタリしたパンツを履いていたらそのまま漏れていたかもしれません。

(なんとなく危ない感じはしたけど)オムツ全体に尿を吸収させてから座ってみたところ、結構な横漏れをしてしまいました。

※重さ(尿量)を測ってみた

2回分吸収のオムツだけど、1回の排泄で横漏れしたしまったため、尿量が気になって体重計で測ってみました。

オムツ単体だと0.0kgだったところが、1回の排泄で0.3kgに。

ここで、そもそも1回量ってどのくらいなのだろうと思って、下記サイトで調べたところ

ブランド別、タイプ別、吸収量別に見るおむつ早見表 | FEED メディカルケア

どのメーカーも1回分が約150mlということがわかり、1回の排泄で300ml程出てしまったため漏れたのだと納得。

〇回分と書かれていても、あくまで目安で、きっちりその回数分吸収してくれるわけはないんですね。その人の尿量によって全然変わってくる、ということが知れました。

 

【 感想 】

 オムツチャレンジをしてまず最初に浮かんできたのは、介護施設に勤めていた時の利用者さん達(ショートステイと入居、両方)とその家族。施設内での限られた人員での排泄介助やオムツ交換って、どうしても時間の融通が利かない部分もあるし、家にいる場合もご家族の仕事の関係とかでいつでも介助できるわけじゃない。けど、そんな中でもできるだけオムツを履いている人の不快な時間が短くなるように、タイミングを見てできるといいなと思いました。あと、排泄の状況について実態調査等で伺う時も、配慮のある聞き方をすることが大切だと思いました。

 避難所等での排泄用具という点では、軽くて持ち運びしやすく(多少がさばるもけれど)もしかしたら携帯トイレとかより簡単かもしれないと思いました。着脱さえできる場所ならば、したい時に排尿できる(大きい方だと拭く必要があるから携帯トイレとかの方がいいのかも)のは便利なので、避難グッズのひとつとして頭に入れておきたいです。

 自分ではまず思いつかなかったオムツを履いてみるという発想。貴重なきっかけを与えてくださった暢子さんと女医JOYプロジェクトに感謝です。