ほどよく生きる

紛れもなく わたしの日常

珍しく

本は好きだけどあまり1冊読み切るということがない(気になるとこだけ拾い読みすることが多い)私。

そんな私にしては珍しく1ヵ月で3冊同じ著者の本を読み切った。(多分高校生以来!)

Twitterでたまたま知った写真家の幡野広志さん。cakesの連載『幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。|幡野広志|cakes(ケイクス)』を何度か読んだことがあって、「パンチが効いてるけどどこか温かくて、長文で、本気で考えてくれてるんだなという人生相談の回答」にどこか惹かれつつも、ネットで長文を読むのが苦手(目が疲れる)ためにじっくり読むことはあまりなく。

そんな中、たまたま見つけたこの記事『幡野広志 がんで余命3年を宣告され、母との関係を絶った|健康|婦人公論.jp』で一気に興味が湧く。家族関係、特に親子関係について自分は悩むことが多く(周りにも悩んでいる人がいたりもして)どうしたら解決できるんだろうと普段から思っていたから。

この記事を読んで、まず

を読む。がんになり余命宣告された著者だからこそ気づくことができた不要な人間関係や、NASAの考える「家族の定義」についての話から、こんな風に考えていいんだといい意味で常識が覆される気づきがありスッキリ。死期が近づいてきた時の選択や安楽死についても触れられていて、いっぺん死んでみるワークショップで習った内容の復習にもなった。

で、もっと幡野さんの本を読んでみたくなったのだけど、迷う。(金銭的に少し余裕がなかった)

そんな時にTwitterで前から気になっていた企画【ブックギフト】のお知らせを目にし、必要な本ならきっと当たるはず!と思って応募してみることにした。

(ツイートは今月のものですが、先月応募しました。毎月1〜5日の間で募集してるので気になった方はぜひ!)

結果は見事当選。

なんで僕に聞くんだろう。 (幻冬舎単行本)

なんで僕に聞くんだろう。 (幻冬舎単行本)

 

を手にすることができ、せっかくなのでこれまた気になっていた

ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。
 

も合わせて購入。

『なんで僕に聞くんだろう。』はcakesで連載されているお悩み相談(とその回答)が36人分まとめられている本。「おわりに」に書かれている『言葉で人の歩みを止めることも、背中を押すこともできるならば、できるかぎりぼくは背中を押す人でありたい。』という言葉を読んで、だからこういう回答が生まれたんだと納得。圧倒的な熱量が感じられるから心に響くし、結構な量でありながら思わず引き込まれて読んでしまう。そして、真摯に向き合うことで生まれた回答には、生きていくうえでのヒントがたくさん詰まっていて、考えさせられることばかり。本当に読んでよかった本でした。きっかけをくれたブックギフトとそれを企画している佐藤大地さんに感謝。

『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』はタイトル通りの本。(自分はまだ独身だし、将来こどもを持つかもわからないけど)年齢的に「もしこどもを持つならどんな親になりたいだろう」と考えることがあって。余命宣告されている著者が「こどもを育てる時に大切にしていること、こどもに伝えたいこと」はテンプレート的な子育て感とは違ったよさが感じられて(もちろん共通する部分もあるだろうが)、自分の考えとも合っていてなんだかほっとした。

 

どの本も今の自分が欲しかった内容が書かれていて、このタイミングで読めてよかった。本との出会いに、この本を生み出してくれた幡野さんに感謝。